オブザーバビリティ(可観測性)とは?

可観測性がシステムの健全性と動作を管理するうえで重要な理由を解説し、可観測性の成果を最適化する方法を紹介します。

学習目的

この記事を読み終えると、以下のことができるようになります。

  • 可観測性を定義する
  • 可観測性と監視の違いを理解する
  • ベストプラクティスを用いて、可観測性を実装する

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オブザーバビリティ(可観測性)とは?

可観測性とは、組織が自社のシステム(運用、IT、セキュリティシステムなど)の健全性と動作を監視し、主要業績評価指標(KPI)を追跡できるようにするためのものです。ログ、トレース、その他の外部から得られるデータを分析することで、担当者はシステムの内部状態をより深く理解するとともに、それらのシステムの稼働率や効率、さらには収益性への影響度をより良く理解することができます。

可観測性は単なる監視や可視化を超えた存在であり、システムとそのパフォーマンスを組織全体の健全性と安定性に関連付けることで、組織の内部プロセスが戦略的成果にどのように直接影響するかをチームが理解することができます。

可観測性の柱とは?

可観測性は、メトリクス、トレース、ログ、その他の関連するビジネスデータとユーザーデータで成り立ちます。これらの情報を組み合わせることで、組織全体の機能について、これまでにないほどの洞察が得られます。

  • メトリクス:メモリ使用量、アップタイム、ダウンタイム、遅延、システムエラー、スループットなど。これらの情報からシステムの健全性を監視・追跡します。
  • ログ:組織内で「何が起きたか」の記録。ログの正確な記録と効果的な維持・管理は、事象の「原因」と「背景」を理解する上で役立ち、同じ事象の再発防止または軽減するための洞察を得ることができます。
  • トレース:組織内のさまざまなシステムを通過するリクエストの一連の流れを追跡することで、組織全体のプロセスにおける遅延箇所やボトルネックを明らかにし、リクエストの処理を妨げる要因を取り除き、リクエスト処理の速度と効率を向上させます。
  • その他のビジネスデータ:顧客関係管理(CRM)、企業資源計画(ERP)やその他のシステムからのデータ。このデータを使用して、例えば技術的な問題がビジネスにどの程度の影響与えるか(例:自社Webサイトが8時間停止した場合の売り上げへの直接的な影響額)を算出します。

可観測性が果たす機能は?

収集したデータを既存のシステムプロセスおよび手順と関連付け、組織が全体としてどのように機能しているか、そして問題点やボトルネックがどこにあるかの理解に役立ちます。さらに、相関関係からプロセスの改善点および改善方法を明確にできることも重要な点です。可観測性を持つことで、ITの運用から得た生のデータを有用なインサイトとインテリジェンスに変え、組織全体の健全性を改善することができます。

可観測性が重要な理由は?

強力な可観測性を持つは、組織はとって以下のような多くの利点があります:

  • 問題やインシデントをよりスマートかつ迅速に対応できるようになる(いわゆるMTTRの短縮)
  • システムの効率性とアジャイル性の向上が可能になり、顧客ロイヤルティと満足度が向上する
  • 緊急性の高いITのトラブルの減少に繋がり、イノベーション、研究開発、プロセス改善により多くの時間を活用できるようになる
  • ビジネス成果を強化することができ、収益の健全性とより効率的で効果的なビジネスを実現することができる
  • 組織およびその情報の流れに対する理解を深めることができ、コンプライアンスの向上、セキュリティ強化へと繋げることができる

クラウドの可観測性とは?

クラウドの可観測性とは、一般的な可観測性(メトリクス、ログ、トレース、およびユーザーとビジネスの可観測性)の利点を、複雑なクラウド環境のシステム、アプリケーション、インフラストラクチャに当てはめたものです。しかし、より多くの組織がクラウドでビジネスを行うようになるにつれて、「可観測性」と「クラウドの可観測性」はますます密接になり、両者の境目は薄くなってきています。

「監視」と「可観測性」の違い

監視は、可観測性の一部分です。可観測性は、単にシステムやシステム群を監視するだけにとどまらず、問題を調査し、システムの背後にある根本的な「原因」と「背景」を理解し、それらがどこでうまく機能し、どこで失敗しているのかを明らかにすることまで含みます。また、部門(IT部門など)やその部門の作業プロセスなどが組織にどのように直接利益または害をもたらしているのか、改善点は何かを示します。標準的な「監視」とは異なり、「可観測性」は、ビジネスを理解するだけでなく、改善にもつながる、より柔軟で部門横断的な包括的アプローチを提供します。

可観測性のユースケース

代表的な可観測性のユースケースには、以下のようなものがあります:

  • より効率的で情報に基づいた根本原因の分析
  • アプリケーションパフォーマンス監視(APM)
  • ネットワーク環境とクラウド環境の監視、およびシステム改善
  • ユーザーエクスペリエンス、成果の分析と改善
  • DevOpsとDevSecOpsの自動化における改善と効率化
  • 異常検知の精度向上
  • データガバナンスとコンプライアンスの強化
  • 組織全体のコスト最適化

可観測性のベストプラクティス

他のビジネス目標と同様に、可観測性から理想的な成果を得られるようにするためのベストプラクティスが存在します。

  1. 明確な目標を定義する:達成したい目標を明確に定義するとともに、目標に対する成果を測定する。
  2. できるだけ早い段階で組み込む:後から組み込むのではなく、設計段階からアプリの基本部分に可観測性機能を組み込むようにします。
  3. 組織全体からデータを収集する:包括的なデータであるほど、より多くの洞察が得られ、組織改善につながります。
  4. 誤検知を最小限に抑える:より強力でスマートな可観測性ソリューションの条件はノイズを排除できることです。これにより担当者が重要なアラートに集中できるようになり、本来対応しなくても良いアラートに悩まされて疲弊することから解放されます。
  5. 継続的な改善ポリシーを採用する:テスト → 分析 → 改善のサイクルを繰り返します。

データ可観測性の導入方法

まず、デジタル資産の棚卸を実施し、次に、追跡すべき重要なメトリクスを特定し、基準値、目標、閾値を設定します。

次に、監視と異常報告を自動化しながら、既存の技術スタックとシームレスに統合できる可観測性ソリューションを選定します。生成されるデータを収集し、適切に保存できる適切な仕組みを整えることも重要です。

可観測性に取り組む中で、ソリューションや技術的なことにばかり目が行き、組織内のコミュニケーションを軽視してしまうことがあります。シームレスなコミュニケーションにも意識を向けることで、チーム間の連携が強化されて全体的な結果も向上し、より統合的で継続的に合理化されたワークフローと、より効率的でアジャイルなビジネスプロセスを実現するのに役立ちます。

可観測性導入時の課題

どれほど強力な可観測性ソリューションを採用しても、統合すべき既存システム自体が「分散したワークフロー」、「データや専門知識がサイロ化している」、「システムや機器が老朽化している」、「データ収集や保存に制約がある」などの問題を抱えていることがあり、現在求められる可観測性のニーズを満たすために既存のシステムを改修する必要があり、コストと時間がかかる可能性があることを心に留めておく必要があります。

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CloudflareのLog Explorerは、エンドツーエンドの可観測性の実装を簡素化するのに役立ちます。ログストレージのコストを削減し、ログの取り込み遅延を排除し、新たな問題をその場で追跡・対処します。Cloudflareの豊富な経験を活用し、脅威を封じ込め、インシデントが大きな問題に発展する前に、迅速に解決へと導きます。

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よくある質問

オブザーバビリティ(可観測性)とは?

可観測性とは、組織が自社のシステム(IT、運用、セキュリティシステムなど)の健全性と動作を監視し、主要業績評価指標(KPI)を追跡できるようにするためのものです。ログ、トレース、その他の外部から得られるデータを分析することで、担当者はシステムの内部状態をより深く理解するとともに、それらのシステムの稼働率や効率、さらには収益性への影響度をより良く理解することができます。システムのパフォーマンスを組織全体の健全性と安定性に関連付けます。

観測性の主な構成要素は?

可観測性は、メトリクス、ログ、トレース、その他の関連するビジネスデータとユーザーデータで成り立ちます。

可観測性と監視の違いは?

監視は、可観測性の一部分です。可観測性とは、単純な監視にとどまらず、問題を調査し、システムの背後にある根本的な「原因」と「背景」を理解することを目的としています。標準的な「監視」とは異なり、「可観測性」は、ビジネスを理解するだけでなく、改善にもつながる、より柔軟で部門横断的な包括的アプローチを提供します。

強固な可観測性が組織にもたらす利点は?

強力な可観測性を持つことは、「問題をスマートかつ迅速に対応できるようになる」、「顧客ロイヤリティと満足度が向上する」、「緊急性の高いITのトラブルの減少に繋がる」、「より強力なビジネス成果組織の情報の流れを把握することができる」などの利点があります。

可観測性の一般的なユースケースは?

可観測性の一般的なユースケースには、「より効率的で情報に基づいた根本原因分析」、「アプリケーションパフォーマンス監視(APM)」、「ネットワーク環境とクラウド環境の監視とシステム改善」、「ユーザーエクスペリエンスと成果の分析と改善」、「DevOpsとDevSecOpsの自動化における改善」、「異常検出の精度向上」、「データガバナンスとコンプライアンスの強化」、「組織全体のコスト最適化」などがあります。

理想的な可観測性を手に入れるためのベストプラクティスは?

観測可能性のベストプラクティスには、「明確な目標を定義して成果を測定する」、「ライフサイクルのできるだけ早い段階でシステムに組み込む」、「組織全体からデータを収集する」、「誤検知を最小限に抑えるソリューションを実装する」、「継続的な改善ポリシーを採用する」などがあります。

可観測性導入時に直面する課題は?

どれほど強力な可観測性ソリューションを採用しても、統合すべき既存システム自体がもともと可観測性を前提に設計されておらず、既存システムを改修するために、コストと時間がかかる場合があります。

Cloudflareは可観測性実現に向けてどのような支援をしてくれますか?

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